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出典元:アーバン ライフ メトロ
コロナ禍で人気を高める場所のひとつが、近郊外で自然が身近なエリアです。東京都下の多摩ニュータウンは、その条件を満たす住宅ゾーンとなります。
【画像】約60年前の多摩ニュータウンを見る
一方、多摩ニュータウンに好ましくないイメージを持つ人もいます。多摩ニュータウンが「高齢者が多くて街に活気がなく、まるでゴーストタウンのよう」と言われたのは21世紀に入ったあたり。2000(平成12)年に「多摩そごう」が閉店し、寂れた街と思われたところから生じた評価でした。
以後20年が経過し、現在の街にゴーストタウンの様子はまったくありませんが、相変わらず「人が少なく、歩いているのはおじいさんとおばあさんばかり」と思っている人が少なくありません。住人からすると笑ってしまうような勘違いなのですが、一度生じた思い込みはなかなか改まらないようです。
確かに多摩ニュータウンは一時期、商店や飲食店が経営しづらく、店舗が次々に閉店する時代があったこと、シニアの姿が目立った時期があったことは事実です。その原因は、同じような年齢で、同じような家族構成の人を短期間に集めてしまったことでした。
それでは、なぜゴーストタウンとシニアの街という評価が生まれてしまったのか、そして改善されたのはなぜか、を解き明かしましょう。
多摩ニュータウンは、日本住宅公団(現・UR都市機構)が昭和40年代から開発を始めた街です。その特徴は駅前に広いロータリーを設け、幅広の車道と街路樹付きの歩道を確保すること。歩行者専用の道路もあり、現在でも「先進的」と呼べる安全な街づくりが行われました。